映像制作ノウハウ

映像制作を外注するときの失敗談から成功法則を学ぶ

映像制作を外注するときの失敗談から成功法則を学ぶ

はじめに

私は以前まで映像制作会社の社員として働いていました。
その中で常に社内課題として挙げられていたたのは【社内リソースの確保】についてでした。
言い換えると、いかに他社(他者)に映像制作を委託するか?です

ただ、この記事を読んでいる読者の皆さんならお気づきかも知れませんが映像制作の委託ってなかなかに難しい。

うまく回れば案件の幅もスピードも伸びるけど、ひとつ噛み合わないだけで信頼・売上の全てを失うリスクを孕んでいる。

ここでは、これまで私が外部に発注した際に実際にやらかした体験を基に、失敗するパターンをいくつかご紹介します。
そこから、どう立て直したか/予防策 まで対応仕組みに分けて説明していく。


失敗パターン①:クオリティが求める基準に届いてない

初めての外注先。
初校納品日、届いた映像を開いた瞬間に感じた絶望感。
——5割ぐらいできてる,,,けどうちの求める基準までは全く届いていない。
テロップのリズム、間の取り方、デザイン、情報密度、アニメーション。
どれも微妙にズレている。

ここからが長かった。
修正指示を出す → 直ってる箇所もあるが、別の箇所が崩れる → もう一段の指示……。
さらにデザインに関してはテキストで説明しても収集がつかないので、ZOOMで編集画面を見せてもらい直接指導。
「これ、自社でやったほうが早いのでは?」と気づき途中からデータを巻き取り修正を施す。
結局“外注の時短メリット”は消え、社内が火消しに回ることになった。

このケースでの学び

もし当時の自分に声をかけられるなら?
「初めて委託する会社には、初校の前に1分未満でいいから初校前のミニ初校”を作ってもらえ。方向性のズレは小さいうちに直すんだ」


失敗パターン②:納品直前で“連絡が取れなくなった”

今でも背筋が冷える話。
納品の直前、外注先と連絡がつかなくなった。
いわゆる“飛び”だ。理由は不明。
電話もDMも既読がつかないまま、翌日の納期が迫ってくる。

※補足
業務委託先が制作会社である場合この現象はかなり軽減されるが、委託先がフリーの編集者(デザイナー)だった場合この現象が起こる可能性がある。

最悪のシナリオが頭をよぎる。
「納期不履行 → クライアントへ謝罪 → 損害賠償」
幸い、そこまでには至らなかったが、かなりヒヤヒヤした。

こうなってしまった原因は自社にある。
実のところ納期3日前から連絡が途絶えていたらしい。
→担当の話を聞くと、今までもレスポンスは遅めだったが納期には間に合わせてくれた。今回もそのパターンかと思っていて納期直前まで粘ってしまった。

納品当日に自体の重大さに気づいた僕らは即座に社内の手を止め、全リソースをその案件に集中させた
短いスパンで最低限の納品レベルまで作り上げ、このあとブラッシュアップをする前提での提出と説明し、なんとかクライアントの理解を得てその場を切り抜けた。
だが当然、他案件は滞り迷惑を掛けてしまったクライアントからの追加依頼は消え、売上にも影響が出た。

初回の委託の場合は、こちらも慎重に進めるため返信が返ってこなくなったタイミングで気づくことが多く、被害も最小限に抑えられるが、数回やり取りしていてデフォルトレスポンスが遅い人は、“飛び”の判断が付きづらいので要注意。

ただ、このケースって事前に兆候があるのでそれに気づくことが大切。
失敗しまくった私が感じた兆候を記述するので覚えておいてください。(独断と偏見で記載してるので悪しからず…)

1:最近レスポンス遅くなったなと感じる方
2:電話・ZOOMなどに応じてくれない方
3:途中経過〜初校などで連絡なしで遅延する方
4:極度の気分屋さん
5:NOが言えない企業・クリエーター
※補足 NOが言えないと仕事を抱え込みパンクする方が一定いる

このケースでの学び

もし当時の自分に声をかけられるなら?
今まで大丈夫だったから大丈夫
ほんとかな?


失敗パターン③:めっちゃ丁寧、だけど0から100まで指示しないといけない

正直、これは「一見、良い外注先に見える」タイプの失敗。

返信は早いし、やり取りも丁寧。
作業前にからなず質問をしてくれる
「BGMどうしましょうか?」
「テロップのデザインどうしましょうか?」
「ダイジェストはどのシーン入れましょうか?」
と、すべて確認ベースで動いてくれる外注先さん

最初は“慎重でいいな”と思っていた。
でも、回を重ねるうちに気づく。
——これ、全部自分でやった方が早くない?

気づけば、編集方針もBGMもカット割も、全部こちらが考えていた。
納品された動画はちゃんと作られているけど、蓋を開けてみたらその案件にかかる所用時間は自分で作業するのと対して変わらない。。
この時、僕は“外注先がいても自分のリソースが増えない地獄”にハマっていました。


このケースでの学び

「丁寧=主体性がある」とは限らない。
むしろ“確認の多さ”が、思考の放棄を隠していることもある。

もちろん、外注に丸投げするのは違う。
でも、「考えて提案してくれる」パートナーでないと、最終的にディレクターの工数を割くことができず本末転倒になる。

このとき感じたのは、
“安心感”と“依存”は紙一重だということ。

安心して任せられる相手は「どうすれば良くなるか」を一緒に考えてくれる。
依存してくる相手は、「どうすればいいですか?」しか言わない。

その差は、現場のスピードを決定的に変える。

質問が多い=悪じゃない。
けど、その質問が「正解を探してる」のか、「より良い提案を考えてる」のかで全然違う。

最初のやり取りで、
「これ、こうしてみてもいいですか?」
「この演出、別案考えてみました」
そう言える人は、信頼して長く付き合える。

逆に、
「これで合ってますか?」
「次どうすればいいですか?」
ばかりが続くなら、いったん立ち止まってその会社の起用を再度確認するべきサインだ。


もし当時の自分に声をかけられるなら?
良い制作会社/良いクリエーターは“思考放棄の質問”ではなく
“自身の提案”を交えた上で確認の連絡を送ってくる。

色々な経験を経て独立し、今では株式会社EasyEaseの代表を務めています。
EasyEaseでは制作会社・広告代理店・映像制作に参入した企業が安心して外注できるサービス【CUROCO】を運営しております。
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仕組みで未然に防ぐ:僕の“外注セーフティネット”

以上の体験から作った、外注クラッシュを避けるための4点セット

1. 事前適合チェック

得意不得意は会社毎にかなり色が出る。
弊社(株式会社EasyEase)でいうと企業や商品のPRが得意で、その中でもAEを使ったモーショングラフィックスを得意としています。

この会社はMV(ミュージックビデオ)が得意だから、きっと商品PRも得意だろう、という判断だと後々後悔することが多いです。

その会社・クリエーターが本当に得意なジャンルをしっかり見定めましょう

2. キックオフで合意すべきこと

レスポンス速度や、返信できないタイミングをあらかじめ把握しておくことで、円滑に業務を進めることが可能になります。
また、キックオフ時に「初校前レビュー」など委託先に負担になることは事前に伝える。発注確定後にそれを伝えるとトラブルの元に。

3. 緊急時の“社内巻き取り”手順(テンプレ)

ルールは、関係を固くするためじゃない。
守るべき線遊べる余白をはっきりさせて、クリエイティブに集中するためだ。


“うまくいった外注”の共通点(成功の型)

失敗ばかりじゃない。むしろ、外注で恩恵を受けた案件のほうが多い。
共通点はシンプルだ。

外部に案件を依頼する際は、この共通点があるか?をしっかり見定める必要があります。
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最後までお読みいただき有難うございました。

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