「予算はもう本編で使い切ってる」——クライアントにそう言われて、映像の追加提案を引っ込めた経験、ありませんか。実は”OPムービーだけ”に絞ると、締まったはずの予算でも通ることが多い。この記事では、社員総会や周年イベントの案件で、追加5万円のOP提案を通すための具体的なトークを、そのまま使える形で3つ紹介します。
なぜ「OPだけ」の追加提案は通りやすいのか
企業イベントの予算は、会場・音響・照明・本編制作でほぼ埋まる。だから「映像を足しませんか」と言っても、たいていは「今回は予算が…」で終わる。ここまでは普通の話。
ただ、実際に受注につながっているのは、この段階で引き下がらずに提案の粒度を小さくしたケース。「映像制作一式」ではなく「OPムービー1本だけ」に絞ると、決裁の性質が変わる。数十万円の稟議ではなく、数万円の”調整枠”の話になるからです。

締まった予算にも「調整枠」は残っている
イベント予算には、たいてい予備費や雑費の枠が数万円〜十数万円ある。本編制作のような大きな支出は動かせなくても、この枠なら担当者の裁量で動かせることが多い。だから金額を先に小さく提示できると、話が前に進む。なお、数万円規模の追加費用が通りやすいのは、多くの企業で金額に応じた決裁権限が決まっているからでもある。稟議書の決裁ラインが担当者や課長の裁量に収まる範囲であれば、社内調整の手間はぐっと小さくなる。
OPは「やらない理由」が少ない
OPムービーは、会の空気を最初に決める部分。ここが弱いと「なんとなく締まらない会」になる、というのは担当者も感覚でわかっている。つまり必要性の説明を長々としなくていい。必要性ではなく、予算と納期の不安だけを外してあげれば決まるのがOP提案の特徴です。
トーク術①:本編に触らず「OPだけ差し替え」で出す
1つ目は、決まっている構成を一切崩さないと明示するトーク。担当者が一番嫌がるのは「今から全体を作り直す」話なので、そこを先に否定します。
そのまま使えるセリフ例:
「本編の構成と進行はこのままで大丈夫です。触るのは冒頭の30秒だけです。オープニングだけ差し替える形なら、他の準備に影響が出ません」
なぜ効くのか:担当者の頭にある「追加=作業が増える・調整が増える」という反射を、先に打ち消せるから。予算の話に入る前に、心理的な負担がゼロだと伝えるのが順番として正しい。
使う場面:台本や進行表がすでに固まっている、本番2〜4週間前の打ち合わせ。むしろ固まっている案件ほど刺さります。

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トーク術②:「今からでも間に合う」を先に言う
2つ目は納期の不安を先に外すトーク。予算より先に「もう時間がない」で断られるケースが実は多い。
そのまま使えるセリフ例:
「ロゴと当日の進行表さえいただければ、初稿は3営業日でお出しできます。修正を1回入れても本番の1週間前には固まります」
なぜ効くのか:「間に合いますよ」だけだと根拠がなく響かない。必要な素材・初稿までの日数・修正回数・確定日まで具体的に置くと、担当者が自分のスケジュール表に落とせる。落とせた瞬間に検討対象になります。
使う場面:直前の相談、あるいは「今回はもう時間がなくて」と言われた直後の切り返しとして。

トーク術③:「5万円」から入って判断のハードルを下げる
3つ目は金額の出し方。見積を出す前に、口頭で数字を先に置きます。
そのまま使えるセリフ例:
「OPだけなら5万円から作れます。フルで作ると15万円ほどですが、今回はロゴと写真素材を活かす構成にすれば5万円の枠に収まります」
なぜ効くのか:金額を先に出すのは一見リスクに見えるけれど、担当者は「聞いたら高いことを言われそう」と身構えている。先に上限を示すと、その警戒が消える。さらに通常価格(15万円)と並べることで、5万円が値引きではなく”構成の工夫による結果”として伝わります。
見積書での見せ方
見積に落とすときは「オープニング映像制作一式 5万円」と1行で出すのが通りやすい。素材費・編集費と分けて書くと、そこから削る交渉が始まってしまう。1行にまとめて、稟議の判断を「やる/やらない」だけにするのがコツです。
使う場面:相手が金額を聞いてくる前。聞かれてから答えると”高いかどうかの査定”になり、先に出すと”予算内に収める相談”になります。
まとめ:OPは提案の”余白”として使える
3つのトークを並べると、順番にも意味があるのがわかると思います。①作業は増えない → ②時間も間に合う → ③金額はこの範囲。担当者が断る理由を、多い順に1つずつ外していく流れになっています。
OPムービーは、単価としては大きくない。ただ、決まった案件の中に追加で1本入れられると、その案件の利益率は確実に上がる。しかも一度OPを納品すると、翌年の同じイベントでも相談が来るようになります。

次の周年イベントや社内表彰の打ち合わせで、予算の話が出たときに、この3つのうち1つだけでも使ってみてください。「映像は今回なし」で終わっていた案件が、1本分動くことがあります。
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